今日は冬至です〜〜〜!ということで短文もどき〜〜〜
玄関が急に開いて、日向がどかどかと帰ってきた。
今日は実家に泊まるっていってたのに、どうしたんだろうか?
俺はテレビをみていた顔をあげると、不思議そうに日向を迎えた。
「ただいま」
「おかえり・・・どした?今日、泊まってくるんじゃなかったのかよ?」
「用事、思い出してな」
「用事って・・・弟さん達おまえくるの楽しみにしてたんじゃねえの」
「また年末顔だすからいいんだ」
「・・・そうなのか?」
「松山おまえ風呂は?」
「まだだけど」
「よかった」
何がよかったなんだか?
日向がコートを脱いで俺の隣に腰掛けた。
するとふわりと俺の鼻をくすぐるこの香り―――。
「あ、柚子」
「今日、冬至だろ?ウチ柚子湯だったんだよ」
「なに?お前風呂だけ入って帰ってきたの?わけわかんねー」
日向がなにやらごそごそと取り出し俺の前に並べた。
それは黄色い3つの柚子だった。
「やっぱ季節モンはおまえとな。早く風呂お湯はってこい」
「・・・ばーか」
でも日向の好意が嬉しくて。
持ってきてくれた柚子を浮かべた湯舟につかると、さわやかな香りに包まれて、俺は至福の時を過ごしたのだった。